なぜなぜ分析

起こった事象の原因を「なぜ？」を繰り返して因果関係を遡り、問題解決のための真因を探る手法です。トヨタでは5回繰り返すことが徹底されているため、「なぜなぜ5回」や「5why」とも呼ばれることがあります。

なぜなぜ分析の目的

ミスやトラブルといった望ましくない事象が起こることは防げないかもしれませんが、事象によっては2度と起こらないように対策をすることは可能です。対策を行うには、ミスやトラブルが起こった真因を特定したうえで、対策を取る必要があります。

望ましくない事象の理由は1つとは限りませんし、表面に現れているとも限りませんので、何度も繰り返す必要があります。

真因に対する施策は予防保全・事後保全の考え方で行えば良いでしょう。

逆に、上手くいった仕事のような好ましい事象は何度も行いたいものです。なぜ上手くいったのか、自分でも分からないのであれば再現ができません。そのため、なぜなぜ分析で上手くいった真因を突き止めます。

なぜなぜ分析のやり方

以下が、なぜなぜ分析の手順です。事象の真因にたどり着くことが目的であるため、必ずしも繰り返すのが5回とは限りません。しかし、複数回繰り返すことに意味があるということはお分かりいただけるかと思います。

1. 分析したい事象について「なぜ起こったのか」「なぜ上手くいっているのか」といった分析内容を設定する。
2. 1回目の「なぜ？」を考える。要因は何となくや勘ではなく、論理的な因果関係がなくてはいけない。また、要因は1つだけとは限らない。
3. 1回目の「なぜ？」に対して、2回目の「なぜ？」を考える。論理的な因果関係が必要で、要因が1つだけとは限らないことは1回目と同様である。
4. 以降同様の手順で3回目、4回目、5回目と繰り返す。

「なぜ？」を考えるときは「○○が××だから」といった感じでシンプルな表現にする方が良いでしょう。その方が因果関係が分かりやすく、真因を特定しやすいはずです。

事象から真因に至るまでをビジュアライズすると、それぞれの因果関係と、真因を対策することで望ましくない事象が起こることを防いだり、強化することで望ましい事象の発生頻度を高められるイメージができるのではないでしょうか。。