市場を特定の基準をもって細分化することをセグメンテーションといい、セグメンテーション(細分化)された市場をセグメントといいます。
M1層やF1層という言葉を聞いたことがあると思います。これは広告業界でターゲットとなる対象の区分として使用されているセグメントです。例えばM1層は20歳~34歳の男性、F1層は20歳~34歳の女性を指しているのですが、マーケティングを行うに当たってのセグメントとしては大雑把過ぎます。
例えば30歳の女性といっても、独身者もいれば既婚者もいます。既婚者の中にも専業主婦の人もいれば有職者もいます。有職者といっても、近所のスーパーでレジ打ちのパートをしている人もいれば、都心の企業で働いている人もいます。これらが全て同じ所得やライフスタイルという訳ではありませんよね。効果的、効率的にマーケティング活動を行うために、市場を適切な基準をもって細分化する必要があります。
市場細分化の基準
ジオグラフィック基準(地理的基準)
都道府県や市町村、商業地や住宅地、気候、人口密度などの地理的な基準です。
デモグラフィック基準(人口統計的基準)
年齢、性別、職業、所得や企業向けのサービスの場合は業種、売上、企業規模など、人口統計的な基準です。
サイコグラフィック基準(心理的基準)
新しいもの好き、生活は倹約的だが趣味には費用を惜しまない人、旅行好きなど、消費者の志向、価値観、ライフスタイルなどの心理的な基準です。
行動変数基準
過去の購買経験の有無、使用頻度、購買頻度など、顧客の行動に基づいた基準です。特に一般消費者向けの商品・サービスの場合は重要になります。
- Check Point
- 世の中にある商品とサービスは必ずセグメンテーションされています。商品やサービスについて、どういった基準でセグメンテーションされたものなのかを考えてみると理解が深まります。
理解度Check
以下の文章は正しいでしょうか?もし間違っているならどこが間違っているでしょうか?
市場を細分化するにあたっては、ジオグラフィック基準、デモグラフィック基準、サイコグラフィック基準、行動変数基準の内、適切なものを1つを選ぶ必要がある。
- ×不正解
- セグメンテーションの目的は適切に市場を細分化することです。基準はいずれか一つである必要はなく、複数の基準を組み合わせることが一般的です。